上山者(参禅者)の声

 永源寺の生活は、坐禅や読経などの他、境内の掃除や、典座寮(台所)における日常のおつとめをはじめ、時には托鉢をしたり、裏山の草木を切って生け花をしたり、法語作成のために漢字(平仄や韻)を学んだり、習字の練習をしたり、お袈裟の把針(縫うこと)をしたりと、季節に応じて様々です。 大自然に囲まれた環境に加え、地域の人々と共に行持(ぎょうじ:行は修行、持は護持・継続の意)をつとめている永源寺には、時々、参禅希望や修行希望の方が来られますが、その方々にこの寺についての感想文を書いていただきました。 どうぞ御一読下さい。




県立八鹿高等学校茶道部員による坐禅体験感想文

3年1H 長島 鈴奈
 正座での坐禅体験も、竹田城主が八鹿の生糸生産を作り出したお話も初めてで、とても得るものが多く貴重な時間となりました。
 坐禅では、短いと思っていた10分の長さに驚き、また、10分間背筋を伸ばしていることの難しさに驚きました。気を抜くとすぐふらふらしてしまい、この修行をこなすお坊さんのすごさを感じました。細く長くが大切だと伺い、焦りがちな毎日ですが、毎日コツコツ積み重ねる勉強の仕方をしようと思いました。
 桑のお話は、無理やり年貢を納めさせるのではなく、生活苦を減らすことを考えた城主の人格の良さと心遣いに心を動かされました。また、私はもうすぐ卒業ですが、母校の歴史について知っていることは大切なことだと思うので、忘れないようにしたいです。
 自分の調子が良いときはついてんぐになりがちですが、そういう時ほどお世話になった人への感謝を忘れず、他人に気を配ることが大切というお話が印象的でした。感謝を忘れず生活したいです。

3年5H 中村 萌
 初めて坐禅をして、学ぶことが多くありました。本当に初めてだったので、正座をしている時にあんなに足がしびれるとは思っていなくて、終わった後の達成感はすごかったです。
 坐禅をしている間の蝉の音や、扇風機の音や風が流れる音を聞いていると、すっと心が落ち着くような感じがして私はとても好きでした。
 今回は簡略化してあるものを体験させていただきましたが、次は是非しっかりとしたものを体験してみたいと思います。
 私は授業で倫理を勉強しているので、仏教の話も何となく知っていましたが、今日はその仏教についてより身近に感じられ、さらに体験できた一日になったなと思います。今日は一日有難うございました。次回がもしあれば宜しくお願いします。

1年2H 米田 侑加
 テレビや本などでは見たことがありましたが、本当にするのは初めてでした。背筋を伸ばすことが大の苦手の私にとっては、「背筋を伸ばす」「呼吸は細く長く」「両手はまるの形で」などを同時に行わないといけない坐禅は、想像以上に辛いものでした。
 スマホや日々の勉強により、猫背で肩こりの私でしたが、今回の坐禅により少し背筋が伸び、肩こりが改善されたような気がします。
 八鹿高校の校章がなぜ桑の葉なのかというお話では、大屋町にも似たような話が伝わっていたので、大屋の話と比べて聞くことができて、とても勉強になりました。もし機会があればもう一度チャレンジしてみたいです。